第15回世界最優秀ソムリエコンクール動画UP&雑感。(15th ASI Contest of the Best Sommelier of the World, Argentina)

grey 第15回世界最優秀ソムリエコンクール動画UP&雑感。(15th ASI Contest of the Best Sommelier of the World, Argentina)

2016年4月16日から19日まで
アルゼンチンのメンドーサで開催されていた
第15回世界最優秀ソムリエコンクールが幕を下ろしました。

3年に1度開催され、
今回参加したのは58か国の選手61名(女性4名を含む)。

日本から代表選手として参加していた
森さん、石田さんは、惜しくもベスト15となる準決勝敗退でした。

にしても、前回の東京大会から
飛躍的に難易度が高くなった印象でした。

サービス、知識、対応力、テイスティング、発想、分析、抽出、統合…
練りに練られた課題がソムリエという存在を360度あらゆる角度から斬りつけていく。

それも、2分、3分、2分、4分という、ボクシングの試合でもあり得ない、
極めてタイトな制限時間の連続で、息つく暇も与えない。

各個人が試される第一ラウンドが約1時間。
さらに3人同時の第二ラウンドがさらに30分超。

体力知力も疲れ果てた一番最後の課題に、
15杯に均等にシャンパーニュを注げ、というのを持ってくるのはもう「鬼」ですね。

それでも見事にこなしてしまう。

世界一を懸けた緊迫の舞台で、
これだけ長時間の集中力を保てるのも凄いですよね・・・。

F1やサッカーやなどでも、単純な速さ、突破力だけではなく
各要素を究極に高めたうえでのトータルな総合力が求められる時代に突入していますが、

まさにソムリエ業界、ワイン業界においても、
なにか新しいステージに突入したターニングポイントをハッキリと感じました。

決勝進出は3名。

スウェーデン代表のジョン・アルヴィッド・ローゼングレン選手。
フランス代表のダヴィッド・ビロー選手。
アイルランド代表のジュリー・デュプイ選手。

優勝は、ローゼングレン選手。

場を研究した作り笑顔ではなく
観客まで引きつける自然で人なつっこい笑顔と、

冷静に抜かりない完璧な仕事さばきの両立の、そのギャップが印象的で、
真にフトコロの広い、プロフェッショナリズムをひときわ感じました。

また、彼のサイトを読むと、
地に足の着いた非常にクールさが伝わってきますね。
自然派ワインについての記事などは特に・・・。
https://arvidrosengren.com/about/

いまはニューヨークのお店で、
ボタンダウンにスニーカーというスタイルで仕事をしているのだそう。

そんな31歳がフランスをはじめとする
ワイン古豪国を相手に回して世界一となった。

そこに新しい時代の到来を感じ、そうであることを願いたいです。
きっとワインがもっともっと面白くなるでしょうから。

15th ASI Contest of the Best Sommelier of the World, Argentina

■Part1_Jon Arvid Rosengren


■Part2_Jon David Biraud


■Part3_Julie Dupouy


■Part4


■Part5


■田崎真也会長の総評動画
bit.ly/1XI79RX


■下記は出題内容。

※橋本伸彦Hashimoto Nobuhikoさん(facebook.com/wine0141)が
『日本ソムリエ協会広報@アルゼンチン大会(bit.ly/23QdOx6)』の記事と決勝動画から
実技課題の内容をまとめたもの。(感謝!)

★ 準々決勝実技

シャンパーニュ モエ・エ・シャンドンをサービスするように告げられる。
トラップ(ミスにつながる仕掛け)が2点ある。

クーラーで冷やされたシャンパーニュ4本は
モエ・エ・シャンドン2006が1本とモエ・エ・シャンドンNV3本ある。

どちらのワインを注ぐべきか確認が必要で、
客(審査員2名)に尋ねれば「NVを注文した」と答える。

競技開始からテーブルにグラス2脚が置かれ、
中にシャンパーニュが少し残っているため、グラスを取り替えることが必要。

石田選手の動画 bit.ly/1WzdyAw
森選手の動画 bit.ly/1TcXHoh

★ 準決勝実技

部屋1

7分でワイン2種(ロゼと白甘口)を試飲してコメント。

石田選手の動画 bit.ly/1WaSzU6
森選手の動画 bit.ly/23R71D9

部屋2

テーブルAでは、テーブルにワイン赤白、
ブリニとゴートチーズとスモークサーモンの前菜が置かれる。

5分で料理を食べ、ワインを試飲して、
どちらのワインを客に薦めるか理由を挙げてプレゼンする。

どちらのワインを薦めても客はもうひとつのワインにしたいと言うので、
別の料理を薦めるなど対応する。

テーブルBでは、最初の1分はワインに触れず
テーブルの客に質問して状況把握する。

「1か月後にメンドーサで会社の20周年記念で50名のパーティーを予定している。
ワインは白赤甘口を出したいが、このワインは気に入らない」。

続く4分間でワインを試飲・特定して客を説得する。

部屋3

ひとつのテーブルで課題が2つ。

制限時間3分。
客2名がポートをグラスで飲みたいと希望しているが、
このレストランではグラスでの提供はない。

ワインリストにボトルでポート3種類(トーニー10年、LBV 2009、ヴィンテージ 2000)がある。
1種類でよいのでグラス2杯だけ飲みたいというリクエストに対応する。

続いて制限時間4分で、
アルゼンチン産マルベックの酒精強化ワインを試飲して簡単にコメントする。

客2名にグラスでサービスし、
用意された複数のオードブル(ブルーチーズや牛肉のカルパッチョなど)からひとつ選んで提供する。

部屋4

制限時間5分。
設定された状況に対して、口頭での提案を要求する課題。

海外のワイン好きグループ(30名の男女で40歳代)が
初めてのアルゼンチン旅行でメンドーサを訪問する。

アルゼンチンワインを楽しむため複数のレストランにコンタクトしているが、
わがレストランとしてはぜひこの予約を受けたい。

詳細は自由に決めてよいので、
他店に負けない魅力ある提案をする。

★決勝実技

第一部

制限時間8分。
モエ・エ・シャンドンのエクストラ・ブリュットを3人に注いで欲しいという注文。
クーラーに用意されているのは同社の別なアイテムのみだが対応する。
同席したもうひとりのゲストが希望する「とてもドライなマティーニ」を1杯作る。
ワイン愛好家グループのテーブル。
スクリーンにラベル画像が示された下記のワイン6種を1分間見て(見づらいところがあれば質問して)から、
制限時間6分でワインの簡潔な紹介と合わせる料理の提案をする。

Harlan Estate 1998
Penfolds Grange 1990
Ponsot Clos Saint Denis 1945
Weingut Egon Müller Scharzhofberg Auslese 2009
Gaja Sori San Lorenzo 1997
Klein Constantia Vin de Constance 2000

制限時間2分。
ブラック・チョコレート・トリュフに合う
Nespresso ネスプレッソ「 グラン・クリュ」(ネスプレッソ用のカプセル入りコーヒーの総称)の種類と、
スピリッツまたはリキュールを薦める。

続いて制限時間9分で、
6名のテーブルでアルゼンチン産マルベックをデカンタージュして注ぎ分ける。
このワインを注いでいる途中で、ゲストのひとりは赤ワインではなく
シルヴァーナを飲むので説明して注いで欲しい、と言われるので対応する。
フランケンのシルヴァーナが用意されている。

制限時間2分半。
白ワイン3種をできるだけ詳細に特定する。
うち2種に共通する点は何かを述べる。ワインの説明は不要。

続いて制限時間3分。
もう1種の白ワインについて官能分析をフルコメントしてワイン詳細を特定する。

制限時間3分半。
赤ワイン3種をできるだけ詳細に特定する。ワインの説明不要。
今回は共通点があったとしても指摘不要。

次に制限時間3分で
別の赤ワイン1種についてフルコメントしてワイン詳細を特定し、

制限時間2分で
このワインを何ケースか購入するかどうか迷っているゲストを購入するよう説得する。

制限時間3分。
スピリッツ8種が並べられる。
試飲して、プリントで渡された下記リストからそれぞれのグラスの銘柄をあてはめる。

続いて制限時間2分。
別な1種の飲物を試飲し短い官能評価コメントをつけ、客がその飲物を夢見るような説明をする。

Bas-Armagnac 12 ans Francis Darroze
Bulleit Bourbon Kentucky Straight Bourbon Whisky
Pisco Mistral Especial
Vielle Prune, Mette, Alsace
Don Julio Tequila Reposado
Cognac Château Beaulieu VSOP Folle Blanche
Ron Zacapa Gran Reserva Solera 23
Whisky Yamazaki 12 Years Single Malt

ワインのカテゴリー名とワイン3種のリストが記されたスライドを
スクリーンで1枚あたり30秒見て間違いをひとつ指摘する。
スライドは8枚あり、全体の制限時間は4分となる。

ローゼングレン選手の第一部動画 bit.ly/1qYrVlV

第二部

スクリーンに映るワイン関連の画像( bit.ly/26esEiY 人物・建物・ボトルなど)10枚を各15秒見て、
被写体の名前をスケッチブックにフェルトペンで書いて示す。

制限時間7分。
グラスを15脚並べ、マグナムボトルのシャンパーニュ、モエ・エ・シャンドンのロゼを注ぐ。
グラスに注ぐ際には後戻りしての継ぎ足しはしないで、なるべく均等な量に注ぎ分ける。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です