ヴィノテーク創刊号(1980年4月)の目次。
いきなり2ページ目から、あの坂口謹一郎さんのエッセイで始まるという…比較的、生産者あるいはワインに携わる現場の皆さんからのお話が多い印象を受けます。ヴィノテークがというか、有坂さんがというか、凄いのは、「情報整理」などという次元ではなく、ひとつひとつの記事が、しっかりとした狙いや作用などが練られた「企画性」の上に成り立っていること。そしてなにより、情報の古い新しいではなく、「視点」が埋め込まれていること。現在に置き換えても成立する企画も、たくさんあるのではないでしょうか。特に有坂さんが連載されていた編集前記は、いま読んでもゴリゴリに読みごたえがあります。