意外と知られていない、ブドウの産地としての青森県。
ここにあるのが本州最北端の下北ワイン。
こちらのワイナリーでは、約7haを所有し、
ピノノワール、メルロ、ケルナー、シェーンベルガーなどの
欧州系葡萄が垣根式で栽培されています。
地元の農業生産法人「エムケイビニヤード」が栽培したブドウを
ワイナリーが醸造しているそうです。
ワイナリーの陣頭指揮は
山梨の大手M社で栽培長をされた志村富男さんだそうです。
このピノノワールを使った赤ワインRyoは、
2006年ヴィンテージは青森産ブドウを85%使用、
2007年は90%使用していて、比率を上げながら、
2008年は100%にする予定とのことです。
すこし淡い、いわゆるガーネット寄りの色調。
ややざらつきのあるタンニンが感じられて、
中程度の果実感のなかに芯のあるスマートな酸。
全体の印象としてはアルザスやドイツ系の
ピノノワールと似ています。
余韻はそれほど長くはないですが、
内容としては飲み応えがある
ミディアムボディーが楽しめます。
重過ぎない黒系ベリーの香りで、
イメージ的にはMLFや樽のニュアンスも弱めで
過剰に華やかに仕上げるというよりは、
スマートな酸も含めブドウのキャラクターを活かしながら
しっかりと本格的なピノノワールを目指しているように感じました。
機会があればぜひ体感してみてほしい、
興味深い発見がある一本です。
2007年醸造開始とのことですが、
まだ始まったばかりでこのクオリティーですから、
今後かなり楽しみな注目のワイナリーのひとつですね!
【下北ワイン(サンマモルワイナリー)公式サイト】