日本と似た
雨の少なくない地域で成功していた品種を
アメリカ大陸から連れて来たのが、このタナ種とノートン種です。
(もう独立されましたが)醸造責任者のブルースさんが
「日本でうまく育つ品種こそが、私たちが栽培すべき品種」だと
流暢な日本語で(^?^)おっしゃっていたのを思い出しました。
メルローなどの成功にあぐらをかかず、
適地適種にたちもどる視点も大事にしておくということは
先日訪れた小布施ワイナリーで曽我さん(兄)も話してましたが、
納得できる部分もあります。
とにかく無数の品種をテストしてみるという段階を
いまの日本ワインは脱しているように思います。
成功して個性を発揮している品種やワインを大事にしながら、
つぎの変化やまだ見ぬ可能性にも目を配る段階へ。
気候の変化に先手を打って対応していくということは
世界中のワイン産地が行っていることで、
この100年の気候変化のスピードは史上空前ですし、
ブルゴーニュでも100年後ピノノワールを作っているかは・・・。
そして葡萄には20年、50年という樹齢も必要。
そして葡萄からワインを造る"人"の世代間リレー。
そんな長いスパンで熱く語っていた曽我さんのことを
ついつい思い出しちゃいました。(苦笑)
樽で18ヶ月熟成。
そんなヤワな熟成ではびくともしないほど
グラスのなかには深い紫がぎっしり。
香りも、ワイルドなブラックベリーを中心に、
プラムとかスミレとか
プルーンとか黒系満載です。
個人的には、なぜか、きな粉もありました(笑)
ともかく酸が強めに残っていて、
(ちょいすっぱい山葡萄系ニュアンス)
なおかつ濃いタンニンとあいまって大柄なワイン。
(アメリカのプロレスラー!?)
気合がはいっているぶん奥行きも感じるのですが、
お肉をがっつり食べたりする国の品種なんだなあと思いながら、
焼肉といっしょに飲みたいと思っちゃいました。
このワインにアキレス腱があるとすれば
5000円という価格!?
個人的な興味関心としては
このワインがいつマイルドな飲み頃を迎えるのか・・・
ということでしょうか!?