研修先はどこなんだろう?と思ったらタケダワイナリー。
素晴らしいアイデアですね。
http://yamagata-np.jp/news/201007/09/kj_2010070900646.php
ミャンマーの農村部で果樹などを育てている農業技術者5人が、上山市のワイナリーでブドウの栽培を学んでいる。ミャンマーはタイ、ラオスとともに麻薬の原料となるケシの産地として「黄金の三角地帯」の"汚名"を着せられており、ケシに代わる作物を育てて収入を得るのが目的だ。5人は「ケシの栽培は誰も望んでいない。ケシに頼らずに農業が発展するよう、多くを学んで良いワインをつくりたい」と汗を流している。
東南アジアのケシ不法栽培地域で代替作物の栽培支援を行っているNPO法人アジア・ケシ転作支援機構(仙台市)の活動の一環。今回の研修は、10年ほど前から私財を投じて現地での支援を続ける同機構副理事長で天童市の苗木会社社長の石堂悟さん(55)が企画した。石堂さんは「現地では麻薬の影響が小さい子どもにまで及ぶなど深刻な状況」と説明する。
訪れているのは、ジョン・ミョー・タオンさん(22)、ナイン・ウーさん(29)、ウィン・ミインさん(52)、キン・ミインさん(65)、モー・ズォーさん(38)の5人。研修先は自社のブドウ畑を持つタケダワイナリー(岸平典子社長)で、期間は先月末から今月12日まで。
5人は3年ほど前から現地でブドウを栽培しており、タケダワイナリーでは苗木の固定方法や栽培管理を実習中。現地は緑が少ない山岳地帯といい、「水の管理が特に課題となっている」と話す。岸平社長は「ブドウは雨に弱いが、雨期に収穫を迎えているようだ。品質を高めるには栽培時期の切り替えが必要」などとアドバイス。「みんな驚くほどまじめ。作業の合間に歌を歌うこともあり、陽気さも垣間見える。多くのことを吸収してほしい。いつの日か彼らのワインを飲んでみたい」と目を細めた。
ウィン・ミインさんは「国は政治的にも安定しはじめ、国民は経済の発展を望んでいる。みんなケシの栽培を嫌っており、違った形で農業を振興させたい」と意気込む。石堂さんは「ケシ栽培による収益が現地の医療や生活のインフラを支えている現実もあり、問題は複雑。健全な暮らしが送れるよう少しずつでも支援を続けたい」と話した。